「書道を頑張っているから、高校受験で有利になるかも!」そう思っている親御さんやお子さんも多いのではないでしょうか。
結論から正直に言います。書道教室の段位・級位は、内申点には加点されません。ただし、「書写技能検定(文部科学省後援)」という公的な検定であれば、一部の学校で入試優遇が受けられます。
この記事では、書道歴35年の筆者が、書道と内申点・高校受験の関係について調べたことを、わかりやすくまとめます。
❌ 書道教室の段位・級位は内申点に加点されない
そもそも内申点とは、各教科(国語・数学・英語など9教科)の5段階評定を数値化したものです。書道の段位・級位は、この教科の評定とは完全に別物です。
内申点に加点される検定として代表的なのは英語検定(英検)や漢字検定(漢検)で、これらは3級以上が加点対象になることが多いとされています。これらはすべて、全国共通の基準で行われる公的な検定試験です。
一方、書道教室の段位・級位は各団体が独自の基準で認定するもの。「A団体の5段」と「B団体の5段」はまったく別物で、全国共通の評価基準がないため、内申点には反映されません。
⚠️ よくある誤解:「書道を習っているから受験で有利になる」というのは、残念ながら正確ではありません。書道への取り組みは内申書の「特別活動」や「所見」欄に記載される可能性はありますが、点数として加算されるわけではありません。
✅ 書写技能検定なら、一部の学校で入試優遇がある
ただし、「書写技能検定(毛筆・硬筆)」であれば話が変わります。
書写技能検定は、一般財団法人・日本書写技能検定協会が実施する文部科学省後援の公的な検定試験です。この検定に合格していると、一部の学校・入試で優遇が受けられます。
入試優遇制度(135校が対象)
全国の大学・短大・高校・各種専修学校の入試において、点数が加算されたり、合否判定で優遇される制度です。日本書写技能検定協会によると、現在135校がこの制度を活用しています。
増加単位認定(高校179校が対象)
高等学校において、書写技能検定の合格が書道の単位として認定される制度もあります。全国179校の高校で活用されています。
💡 ただし注意点:加点はそれほど大きな点数ではなく、「1〜2点を争う場面で効く程度」というのが実情です。対象校かどうかは学校によって異なるため、志望校の募集要項や説明会で個別に確認してください。
📋 2つの制度を整理するとこうなる
| 内申点への加点 | 入試優遇・その他 | |
|---|---|---|
| 書道教室の段位・級位 | ❌ なし | 履歴書「特技欄」への記載のみ |
| 書写技能検定(2級以上) | △ 学校による | 135校で入試優遇、179校で単位認定 |
※ 内申点への加点は、都道府県・学校によって扱いが異なります。詳細は志望校の募集要項でご確認ください。
🎯 書道を受験に活かすなら、書写技能検定を目指そう
書道を続けながら、高校受験でも少しでも有利に立ちたいという場合、最も現実的なのは書写技能検定の取得です。
- 毛筆書写技能検定:筆を使った書写の実力を証明。書道経験者に向いている
- 硬筆書写技能検定:ペン字の実力を証明。日常の字の美しさを活かせる
- いずれも年3回受験可能(6月・11月・1月)。受験資格の制限なし
- 2級以上が入試・履歴書への記載の目安
書写技能検定は「書道教室で頑張ってきた証」を公的な形にできる数少ない方法です。すでに書道を習っているお子さんなら、教室の先生に相談してみるのもいいと思います。
🌸 まとめ
書道と内申点・受験の関係、整理するとこうなります。
- 書道教室の段位・級位 → 内申点への加点はなし
- 書写技能検定(文部科学省後援)→ 一部の学校(135校)で入試優遇あり
- 加点があっても1〜2点程度。志望校が対象かどうかは個別に要確認
- 書道の継続は「特技」「人柄」のアピールとして、面接や志望動機で活きる
書道で育んだ集中力・継続力・丁寧さは、受験の点数には直接表れなくても、必ず人生のどこかで活きてきます。書道を楽しく続けながら、検定という選択肢も頭の片隅に置いておいてくださいね。
✏️ 書道を習っているお子さんをお持ちの親御さんの参考になれば嬉しいです!

