展覧会場での出会い――自分の「書きたい」を再確認した日

2年に一度の日本習字の展覧会。会場には素晴らしい作品が並びますが、今回はそこで作品の選定(審査)に携わった方とお話しする機会がありました。

自分の「好き」と、プロの「目」が交わった、とても印象的な会話をご紹介します。

1. 「この手本を書きたい」という熱意

会場を回る中で、私の心を掴んで離さない作品がありました。「この作品を書きたい」という一心で、審査員の方に、これが原田観峰先生のいつ、何月号のお手本に載ったものなのかを尋ねてみました。

その方は「日本習字(本部)に問い合わせればわかりますよ」と、私の探求心を後押ししてくださいました。憧れの作品のルーツを知ろうとすることは、上達への第一歩だと改めて感じた瞬間でした。

2. プロの視点と、自分の感覚

一方で、プロの厳しい目によるアドバイスもいただきました。 私が気に入ったその作品について、「正しく書けているけれど、少し躍動感が足りないかな」という貴重なご指摘。さらに、「大賞を取られたこちらの作品はどうですか?」と別の作品も提案してくださいました。

確かに大賞の作品は、圧倒されるような素晴らしさでした。しかし、私は正直にこう答えました。 「作品は素晴らしいけれど、今の私にはまだレベルが高すぎます」

3. 「納得」と「自分の書」

その答えを聞いて、審査員の方は深く納得された様子で、こう言ってくださいました。 「それならば、ご自分が本当に気に入った作品をお書きになればいいですよ」

高いレベルを目指すことは大切ですが、今の自分が心から「これを書きたい」と思えるかどうかは、それ以上に大切なことです。自分の現在地を知り、その上で好きなものに打ち込む。その姿勢を認めていただけたようで、とても晴れやかな気持ちになりました。

まとめ:対話から見えた次の目標

今回の展覧会での対話を通じて、次に自分が進むべき道がより明確になりました。 本部へお手本の詳細を問い合わせ、自分が惚れ込んだあの作品に、今度は「躍動感」を乗せて挑んでみたいと思います。

皆さんも展覧会に足を運んだ際は、作品を見るだけでなく、そこで交わされる会話から自分の「心の色」を探してみてはいかがでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA