「書道展 作品 練習方法」「書道展 大作 墨 準備」「書道 躍動感 出し方」で検索してこのブログに辿り着いたあなたへ。 夏の展覧会に向けた準備、もう始まっていますか?
一つの作品と数ヶ月間向き合う展覧会は、まさに自分との戦い、長期戦です。35年筆を持ち続けてきた私が、大作制作の流れと、制作の途中で誰もがぶつかる「壁」を乗り越えるヒントをお伝えします。
5月から動き出す。展覧会は「型を体にしみこませる」長期戦
「まだ5月なのに、夏の展覧会は早くない?」と思う方もいるかもしれません。 でも、展覧会作品は一朝一夕には仕上がりません。
最初は上手く書こうとするよりも、まずはその作品特有の線の質やリズムを「体にしみこませる」ことが先決です。何度も繰り返し書くことで、作品の「呼吸」が自分の体の一部になっていく。この「向き合った時間の長さ」が、最終的な作品の深みとして現れます。
慣れた頃にやってくる「字がちっちゃくまとまる問題」
ある程度書き慣れてくると、不思議な落とし穴が待っています。 それは、字が小さくまとまってしまうこと。
何度も書くうちに、無意識に「失敗しないように」「安全な範囲に収めよう」という心理が働いてしまうのです。すると、線は短くなり、躍動感が失われ、こぢんまりとした作品になってしまいます。
そんな時に試してほしいのが、「お手本を脇に置いて、見ずに書く」こと。
頭の中にあるイメージ(型)だけで筆を走らせる。すると、「こう書かなければ」という思考のブレーキが外れ、筆に本来の勢いと躍動感が戻ってくることがあります。
大作制作の「最適化」。墨磨り機がクリエイティブな時間を生む
半切や全紙サイズの大作に挑む際、避けて通れないのが「墨液の確保」です。 一枚書くだけで大量の墨を消費するため、手磨りで都度用意していては、肝心の筆を持つ前に体力を使い果たしてしまいます。
そこで私が頼りにしているのが、「墨磨り機」です。 エンジニアの世界でツールを使って作業を効率化するように、書道でも便利な道具は積極的に活用します。スイッチ一つで墨を磨り続けてくれる環境は、制作に全神経を集中させるための「最適化」だと言えます。
墨磨り機の活用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
👉 展覧会に挑む中上級者へ。大作制作の質と効率を両立させる「墨職人の技と時間を生む」秘策
最後は「自分はこうあるべきだ」という精神力
展覧会に向けた練習は、時にふさぎ込みそうになるほど地道な作業です。 でも、映画『プラダを着た悪魔2』のアンディたちが20年変わらぬ美しさを保っているように、プロフェッショナルの仕事とは、自分なりの「型」を守り抜く精神力の結晶です。
- 5月からの早期始動で余裕を持つ
- 型を体に染み込ませ、時にはお手本を離れて躍動感を引き出す
- 墨磨り機を活用し、集中できる環境を整える
一枚の作品と長く向き合い、慈しむこと。それ自体が書道の醍醐味です。 今年の夏、あなたが納得のいく「型」を完成させられるよう、応援しています。
