大人の習字教室は「刺激」の宝庫。進級試験への挑戦と、挫折から学んだ「継続の極意」

大人になってからの習字。段位が上がるにつれ、技術だけでなく「理論」の壁も立ちはだかります。今回は、進級試験を目指す仲間と共に挑んだ『字のくずし方要領』の暗記と、そこでの挫折、そして見事合格を果たした仲間の圧倒的な努力から学んだ、大人ならではの「学びの作法」を綴ります。


1. 仲間と挑んだ『字のくずし方要領』。草書の扉を開くための第一歩

日本習字の進級試験を目指す際、避けて通れないのが「草書」です。流れるような草書を読み書きするには、基礎となる『字のくずし方要領』を覚えなければなりません。

「みんなで一緒に勉強しよう」 先生の呼びかけで、私たちは『字のくずし方要領』を覚えだしました。同じ目標を持つ人が集まると、先生もそれに応えて対策を講じてくださいます。毎週、教室に行くたびに実施されるミニテスト。仲間がいるからこそ、心地よい緊張感の中で学びを深めることができました。


2. 挫折した私に差し伸べられた、先生の「静かな配慮」

しかし、仕事や生活との両立の中で、私は途中で暗記のペースを維持できず、挫折してしまいました。

そんな私の変化に、先生はすぐに気づいてくださいました。 毎週のテストをやめて、代わりに「問題を手渡すから、家で自分のペースで解いてみて」と声をかけてくださったのです。

大人の習い事は、時に立ち止まってしまうこともあります。けれど、個々の状況に合わせて歩みを止めさせないようにしてくれる先生の配慮に、気持ちが少しだけ和み、また自分のペースで向き合おうと思えるようになりました。


3. 働きながら毎日筆を持つ。合格を勝ち取った仲間の「圧倒的な努力」

最初に進級試験を目指した仲間は三人。しかし、最終的に試験の舞台に立ったのは一人でした。 そしてその方は、見事に合格を果たしました。

平日はフルタイムで働く彼女が、どうやって膨大な練習量をこなしたのか。その体験談を聞いて、私は脱帽しました。

努力を仕組み化する「道具の配置」

彼女が実践していたのは、精神力だけに頼らない環境づくりでした。

  • 習字道具を常に目に入る場所に置く: 出し入れの手間を省き、「書かなければ」という意識を自然に高める。
  • 土日祝日以外は毎日練習: 忙しい平日こそ、少しでも筆を持つ。

「目に入るところに道具があるから、書かないわけにいかないの」と笑う彼女。仕事と両立しながら毎日練習を積み重ねたその姿勢は、まさに「一期一会」の精神で一画一画を大切にしてきた証だと感じました。


まとめ:大人こそ、環境と仲間の刺激を味方につけよう

進級試験への挑戦を通じて、改めて感じたことがあります。

  • 一人では挫けてしまうことも、仲間の背中を見て学び直せること
  • 先生が、一人ひとりの歩幅に合わせて導いてくれること
  • 上達の秘訣は「やる気」ではなく、道具を出しっぱなしにするような「仕組み」にあること

パソコンを使えば完璧に整った文字がすぐに手に入る時代です。だからこそ、自分の不器用さと向き合い、仲間の努力に刺激を受けながら、ゆっくりとペンを運ぶ。そんな「ちょっと贅沢な時間」が、私たちの日常を豊かにしてくれるのだと思います。

大人になってからの習字。段位が上がるにつれ、技術だけでなく「理論」の壁も立ちはだかります。今回は、進級試験を目指す仲間と共に挑んだ『字のくずし方要領』の暗記と、そこでの挫折、そして見事合格を果たした仲間の圧倒的な努力から学んだ、大人ならではの「学びの作法」を綴りました。

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