大学生のとき、簿記3級を取得しました。そのときは「将来役に立つかもしれない」という漠然とした理由でした。
実際に役立ったのは、SESエンジニアとして常駐先に入ってからです。常駐先の社員と定例会議に参加したとき、SEの社員が「売上」「コスト」「利益」という言葉で仕事の話をしていました。簿記の知識があったおかげで、会話の意味がわかった。「自分もこの現場で貢献できる」という感覚につながり、やる気が出ました。
その後、FP3級も取得しました。保険・税金・年金・資産運用——お金に関することを広く浅く体系的に学べて、「知らなかったことがこんなにあったのか」と思いました。
この2つの資格は、特別なキャリアアップのためではなく、「大人として知っておくべきお金の教養」として、30代以上の働く人全員に勧めたいと思っています。
FP3級を勧める理由
FP3級を学ぶと、保険・税金・年金・資産運用といったお金の全体像が把握できます。自分ですべてをやるためではなく、「お金の地図」を手に入れることが目的です。
地図があると、不要な保険商品に騙されにくくなります。また、本当に必要なときに税理士やFPに的確に相談できるようになります。「何を聞けばいいのかわからない」という状態がなくなるだけで、専門家との会話の質が大きく変わります。
FP3級で学ぶ知識は、義務教育でも大学でも体系的に教えてもらえないものが多い。「なぜ教えてくれなかったのか」と思うような内容が、試験範囲にたくさん含まれています。
簿記3級を勧める理由
簿記3級の最大のメリットは「会社の言葉がわかるようになること」です。
エンジニアとして常駐先で働いていると、事業部門の社員と話す機会があります。そのときに「売上」「コスト」「利益」という言葉の意味がわかっているだけで、会話の解像度が上がります。提案や議論の質も変わります。
また、上場企業に常駐している方であれば、公開されている決算書を読めるようになります。「この会社は今どういう状況なのか」を数字で把握できると、現場の判断基準が変わります。
学習リソース:忙しい人向けの選択肢
簿記3級:クレアール(通信講座)
合格に必要な知識に絞り込んだカリキュラムが特徴です。試験範囲を網羅的に学ぶのではなく、出題可能性の高いポイントに集中するため、時間効率が良い。完全通信制で、通勤時間や隙間時間を活用できます。
簿記の学習は、序盤に「何が起きているのかさっぱりわからない」という壁にぶつかりがちです。でも、ある時期に急に理解が深まる「ブレイクスルー」が来ます。それまでは動画を信じて見続けることが大切です。
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FP3級:ほんださんのYouTubeチャンネル
単に制度を暗記するのではなく「誰のための、何のための制度なのか」という本質から説明してくれます。記憶に定着しやすく、実生活でも応用できる知識として身につきます。各単元に入る前に税金の全体像を説明してくれるので、学習が進むにつれて知識がバラバラになりにくい。
※更新は終了しますが、講義動画は継続公開されています。2026年度版の3級講義なども引き続き利用可能です。
「資格はちょっと…」という方へ:この一冊
資格取得まではしたくないという方には、『新版財務3表一体理解法』(國貞克則 著)をおすすめします。貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書という財務3表がどうつながっているかを、読む側の視点で解説しています。帳簿をつける人よりも、財務諸表を「読む」人の方が圧倒的に多いという現実に即した一冊です。
まとめ
FP3級と簿記3級は、キャリアアップのための資格というより「大人の教養」として取得する価値があります。
エンジニアとして21年間働いてきて、「もっと早く知っておきたかった」と思う知識がこの2つには詰まっています。忙しい今だからこそ、隙間時間で少しずつ取り組んでみてください。
