「心機一転、書道を始めてみたい!」と思った時、まず悩むのが道具のことではないでしょうか。
ネットで検索すると、子供用の「習字セット」がたくさん出てきますが、「大人もこれでいいの?」と迷ってしまいますよね。実は、学校で使う習字セットと、大人が趣味として嗜むための書道道具には、ちょっとした違いがあるんです。
今回は、その違いと、大人が最初に揃えておきたい基本の5点をご紹介します。
1. 「習字」と「書道」道具の違いとは?
一番の違いは「道具の質と目的」にあります。
- 習字セット: 主に学童用。軽くて持ち運びやすく、割れにくい素材(プラスチック製の硯など)が中心です。正しく整った字を書くための「練習」に特化しています。
- 書道道具: 大人が使うものは、表現の幅を広げるための質感が重視されます。本物の石の硯や、動物の毛の質にこだわった筆など、「書を楽しむ」ための道具選びになります。
2. 大人が揃えるべき基本の5点
まずはこれだけあれば始められる、必須アイテムがこちらです。
- 筆(太筆・小筆)
- 墨(墨液・固形墨)
- 硯(すずり)
- 下敷き
- 文鎮(ぶんちん)
中でも、上達の鍵を握るのが「筆」選びです。
3. 初心者にこそ「兼毫筆(けんごうひつ)」をおすすめする理由
大人が最初に手にする一挺(いっちょう)として、特におすすめしたいのが「兼毫筆(けんごうひつ)」です。
兼毫筆とは、性質の異なる数種類の動物の毛(例えば硬い馬毛と柔らかい羊毛など)を混ぜ合わせて作られた筆のこと。なぜこれが初心者の方に最適なのか、3つの大きなメリットがあります。
- 理想的な「弾力」がある: 芯となる硬い毛が入っているため、筆の「腰」がしっかりしています。書いた後に筆先が自然と戻る力が強いため、初心者の方でも線がブレにくく、コントロールしやすいのが最大の特徴です。
- これ一本で幅広く書ける: 適切な弾力とまとまりの良さがあるため、きっちり書く「楷書」はもちろん、流れのある「行書」や、さらに自由な「草書」まで、この一本でマルチに対応できます。
- 長く付き合える「万能さ」: 書体の変化に合わせて筆を買い直す必要がなく、基本から応用まで長くあなたの手に応えてくれる、頼れる相棒になってくれます。
4. 失敗したくないなら「まずは書道教室へ」
ここまで道具についてお話ししましたが、実は一番のオススメは「道具を自分で買う前に、書道教室を訪ねてみること」です。
なぜなら、書道教室には初心者にとって嬉しいポイントがたくさんあるからです。
- 「本物の書き心地」を試せる: 兼毫筆の弾力や墨の香りは、実際に触れてみないと分かりません。自分に合った道具の感覚を、購入前に知ることもできます。それなので、書道教室に見学に行くときに、先生に、書道が初めてで筆などの道具を持っていないことを伝えましょう。
- 先生のアドバイスが聞ける: ネットの情報だけで選ぶよりも、先生が推奨する「初心者でも扱いやすい質の良い道具」を教えてもらうのが、一番失敗せず、上達への近道になります。
- 道具の貸し出しがある教室も多い: 書道教室では、初心者向けに道具の貸し出しを行っているところもあります。教室で道具を貸し出しているなら、最初は手ぶらで通い始め、書く楽しさを実感してから、納得のいく道具を少しずつ揃えていくのが理想的ですが、筆は最初からそろえることを進める先生が多いのも事実です。その場合は、先生が所属している書道会で売っている道具の中から選ぶことがほとんどです。先生と相談しながら筆を購入してください。その書道会のお手本にあった書道用具をそろえることができます。もし、先生におすすめがないなら、下記の書道セットが初心者には必要十分な内容だと思いますので、参考にしてください。
「道具を完璧に揃えてから行かなきゃ」と気負う必要はありません。むしろ、真っさらな状態で教室の門を叩いていただくのが、豊かな書道ライフへの一番の近道ですよ。
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