書道を長く楽しむなら「5段」を目指そう|昇段の壁とモチベーションの保ち方

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書道歴21年の実感を交えて、段位の仕組みとモチベーションの保ち方をお伝えします。

書道を続けていると、誰もが意識するのが「段級位」ですよね。
今回は、日本習字の毎月の検定や昇段の仕組み、そしてモチベーションを維持するための目標設定について、私なりの実感を交えて書いてみたいと思います。

日本習字の検定システムと昇段の流れ

日本習字では、基本的に月に1回の作品提出を行います。
提出した作品は本部の検定課でしっかり添削され、朱書きの指導が入って手元に戻ってきます。

昇段の流れとしては、以下のような特徴があります。

【5段までは「毎月の提出」で上がっていく】
特別な昇段試験を受ける必要はなく、毎月の検定で検定課が審査し、段級位を認定してくれます。

【6段〜8段は「昇段試験」へ】
5段を取得した後は、さらに上(最高位の8段まで)を目指したい人のみ、別途昇段試験を受験するシステムになっています。この昇段試験は、年に1回のみの実施です。チャンスが年1回しかないという点は、6段以上を目指す方はぜひ覚えておいてください。

5段には、もう一つの意味がある。「教授免許」の申請資格

実は、段位が上がるごとに、指導できる範囲が段階的に広がっていく仕組みがあります。

・初段:初等師範(の申請資格)
・二段:中等師範(の申請資格)
・三段:高等師範(の申請資格)
・四段:正師範(の申請資格)
・五段:教授免許(の申請資格)

つまり5段は、単なる通過点ではなく、段級にかかわらず大人にも教えられるようになる「教授免許」という、指導者としての免許を申請できる資格が得られる節目でもあるのです。モチベーション維持の一つとして、申請してみればいかがでしょうか?

※ここで得られるのは「申請できる資格」であって、免許状そのものではありません。実際に免許が欲しい方は、別途申請の手続きが必要になります。

私自身、この教授免許を持っていますが、教室は開いていません。長く習う側として続けてきた一人の実践者として、この記事を書いています。

段位のリアルな壁:「初段と3段の踊り場」と「5段の目安」

長く書いていると、ずっと順調に上がり続けるわけではありません。

個人的によくあるなと感じるのは、「初段と3段で踊り場が来ることがある」ということです。
このあたりでピタッと昇段がストップし、しばらく足踏みする時期が続くことがあります。ただ、そこを抜けて「字の雰囲気が垢抜けたな」と感じられるようになると、ふっと上がる印象があります。

そして5段については、漢字部の手本(楷書、行書、草書、隷書、篆書、臨書など)を一通りしっかり書きこなせるようになってくると、認定してもらえる感覚があります。

書道を楽しむなら、まずは「5段」をおすすめしたい理由

これから段位を目指す方には、「まずは5段を目標にしてみる」ことをおすすめします。

理由はとてもシンプルで、書道は続ければ続けるほど「目が肥えてくる」からです。

練習を重ねると、自分の目が先に肥えてしまい、「以前より下手になったんじゃないか」「思うように書けない」と悩む時期が必ず訪れます。まさに「一歩進んで二歩下がる」ような感覚の連続です。

だからこそ、「自分はとりあえずどこまで段級を取るか」をあらかじめ決めておくことが、モチベーションを維持する上でとてもよい方法だと思います。5段には、先ほどお伝えした「教授免許の申請資格」という、わかりやすい目標もありますしね。

検定締め切りが近づくと、「今回は納得いく字が書けなかったから、出すのをやめようかな……」と迷うこともあると思います。

ですが、うまく書けなくても必ず提出することをおすすめします。

正直なところ、「うまく書けた!」と心から満足できる瞬間なんて、待っていてもなかなか来ません。
気持ちの問題ではありますが、自信満々で出したのに昇段しなかったこともあれば、いまいち納得いかないけれど出したものが、案外検定課に評価されることもあります。

大切なのは、今の自分の実力をそのままぶつけて、次の稽古に活かすことです。

「うまく書けたら出す」は来ない。迷わず提出しよう

そして何より、時間を作ってお稽古に行くこと自体が本当に素晴らしいことです。
がんばるシールを台紙に貼って、今日も教室に来たことをほめてあげましょう。

一歩進んで二歩下がりながらでも、続けていけば必ず筆は応えてくれます。焦らず、自分のペースで楽しんでいきましょう。


※この記事を書いた人:書道歴21年・日本習字教授免許。教室は持たず、習う側として続けてきた一人の実践者です。

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