「〇〇さん、こんにちは!」 カーブスに入った瞬間、元気に名前を呼ばれるたびに驚きます。何百人もいるメンバーの顔と下の名前を完璧に一致させるコーチたち。
人の顔と名前を覚えるのが苦手な私からすると、それはもはや神業です。でも、21年のITエンジニア経験と、今向き合っているマンション管理組合の現場を振り返ると、そこにあるのは単なる記憶術ではなく、「プロとしての向き合い方」なのだと気づかされます。
「声」で顧客を見極めた、エンジニア時代の極限集中
かつて健康保険組合向けのシステムの開発販売をしていた会社で顧客対応をしていた頃、私の頼りは「顔」ではなく「声」でした。
お客様とは電話のやり取りがメイン。前日の問い合わせを、お客様の終業時間である17時30分から20時までに回答として仕上げ、翌朝9時に返信する。そんなスケジュールの中では、受話器から聞こえる声だけで「あ、あの組合の〇〇様だ」と瞬時に判断していました。
当時は、セミナーに来社されたお客様から「挨拶したい」と呼ばれることすら、正直「メールやFAXを処理する時間が削られる……」と負担に感じていたほど。それでも、一度お会いして「お世話になっております」と頭を下げる。その一瞬の接点が、仕事の精度に関わることを知っていたからです。
「仕事を覚えない後輩」と「所有者」への向き合い方
現場には、画面のハードコピーを基に何度説明してもシステムの仕様を覚えない後輩もいました。 「どうして覚えないの?」と手を焼いたものですが、人には得手不得手があるので、しょうがないと割り切っていました。早くシステムの仕様を覚えて、電話でお客様からの質問に答えられるようになり、数をこなせば、対応の質もあがってくるのにと思っていました。
プライベートでやっているマンション管理組合の役員の仕事でも、別の意味で「プロの対応」を試される場面があります。
何を言いたいのか分からない話を延々と続ける所有者がいたり、 「ネットで調べるのは苦手だから、調べておいて」と命令口調で言ってくる所有者。 宅配ボックスの設置をしろと「設置!」とはやし立てたりする所有者に、不適切な発言をしないように気を付けながら、一人の社会人として子供みたいだとあきれる。
でも、「マンション管理の仕事を頑張る」と決めた私は、しょうがないなと思いながら受け止めます。
カーブスのコーチも、きっと「裏」で戦っている
カーブスのコーチたちも、もしかしたら私と同じ思いをしているかもしれません。 エピソードが何もないメンバーを覚える苦労、クレームを言われることもあるでしょう。それでも彼女たちが笑顔で名前を呼ぶのは、それが「プロの仕事」だと決めているからではないでしょうか。もしかしたら、AIの顔認識サービスをつかっているのかもしれませんが。そのへんの事情は
分かりませんが。
覚えられない後輩に手を焼いた過去があるからこそ、何人ものメンバーの顔を覚えている彼女たちの「見えない努力」に、より深い敬意を感じるのです。
どんな現場でも、最後は「向き合う姿勢」
AIが顔認証をしてくれる時代になっても、人間が「〇〇さん」と名前を呼ぶ価値は消えません。
形は違えど、すべては「自分が決めた役割を全うする」というプロの仕事です。 人の顔を覚えるのが苦手な私ですが、コーチの挨拶に背中を押されながら、今日も目の前の「やるべきこと」に、淡々と、かつ誠実に向き合っていこうと思います。
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